2014年06月26日

大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)

大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


2度目、再度の現地訪問の目的は、船石と三里城など中世城郭遺構の確認なんだが・・・。

まずは、簡単に見つけることができそうな三里城へ、

平群町・・・お薦めの遺跡などの案内はしっかりしているのだけれど、
そうではないところについては、道の案内表示どころか、
遺跡に到達しても表示がまったくないことからその場所に辿り着いたかどうかも判り難い。

・・・ということで、平群駅を出て山麓の三里集落まで来て、さて困った。
山に取付く道は3本。登山路にある叶堂跡が目印なのだが・・・。
南ルートを選択しかけたのだが(こちらが正解)・・・、 北ルートを選択し、矢田丘陵を彷徨うことに~。

大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)
由緒ありげな水場(井戸?)と石仏があったので、ここであろうと推察し、竹林をひたすら登る。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


やがて、林間の九十九折れ。尾根に出たものの、城郭遺構らしきものは見当たらず。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)
位置確認のため、尾根の三叉路を西に展望の利くところへ・・・絶壁、磐座のような大石の上に出た。
垂直に割れた岩の上から、平群の谷の眺めは頗る良好。
ここに来る人がいるのか、鳥除けにCDが吊るされている。

三叉路まで戻って、僅かに踏み跡の残った尾根道を東進すると水田に出た。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


谷筋に細長く繋がる水田を南に農道を進むと素左男神社。
予想どおり山一つを越え、白石畑の集落まで来てしまっていた。
鳥居に額束はあるものの神額はなく社名は不明。
通りがかった親爺さんに訊ねて分かった。
合わせて、平群に行く道を教示していただく。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


集落内をとおり近畿自然歩道と別れ平群へ向かう峠道に入る。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)
峠付近は、笹竹が密集しトンネル模様。
自動車道ができるまで、おそらく村人は平群へ、
あるいは松尾寺への参詣人も
この道をとおったのか・・・、
そんな歴史を感じることのできる道。
















山麓に近づいた頃、切通し?を通過・・・ 
左側の南の尾根先は削平地??
すぐ下に道を塞ぐかのような大石・・・三里城! 
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


で、切通しまで戻って北側の削平地に入るも藪が酷くて遺構の確認できず・・・。
防御を考えてのことか、大石の下側の道は急登を幾度か曲がって登るような構造になっている。

叶堂跡を過ぎ山麓の集落に着く。 
登山路入口に軽トラが駐車して道を塞いでいる。
他所の家の庭先のよう・・・これでは道を見つけることができないハズ。
道案内の標識が欲しい~。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


船山神社に立寄り船石に辿り着けるよう祈念した後、東光寺を目指す。 
端正な佇まいの東光寺の前を東進し、ため池の傍を抜け尾根に取付く。 
この間、クマザサで隠れて道が不詳。
東光寺前にも道の案内表示が欲しいところ・・・。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


ところどころ道が切れるものの尾根筋を辿れば、やがて船上神社の旧社地。
東西に2段の削平地。
東の削平地に祠の基壇となる石組み遺構が残存している。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


さらに東に尾根を上ると左の谷側に石組み。 目の前は、垂直の岩壁。 
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)
事前に確認したブログの地図には
北側の尾根、神社跡から下のほうに見えるとのことだったので、
岩のガレ場をまわって
北の尾根先を進むと数個の大きな石が集在しているところに出た。 

これが、船石??












 
尾根を巻くように更に北側に進んだが、絶壁で足場がない。 
仕方なくガレ場まで戻り、垂直の岩壁をサイドの枯れ木の根を足掛かりに登ると・・・その裏側も垂直。 
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)


岩壁は幅1~2mほどの大きな立石だった。
船石の影すら見つけられず下山。

このあと、下垣内城跡と西宮城跡のある中央公園に進むが、
公園の造成にあたって、現地に建っても遺構の概観すら分からないほど地形が改変されていた。 
遺構は地下に残存しているとのことなのだが・・・
埋め戻しても、遺跡・遺構の概要くらいは、それなりに分かる姿で保存したいもの・・・。
西宮古墳に立ち寄った後、近鉄・竜田川駅。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)



次の探訪を含め、3回の昼食は「道の駅 くまがしステーション」でお世話になった。
地元野菜を使った身体に優しそうな・・・、ハードな山行には少し軽めの食事。
大和国・平群の谷を歩く~古代の祭祀遺構を訪ねて(その2)



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Posted by あきさん at 16:18│Comments(3)古代散策古墳奈良歴史神社
この記事へのコメント
「舟石」まで辿りつくには険しい山中道ですね・・・力が入ります。
お食事のご飯は赤い「古代米」を戴かれたのですか!~
Posted by Yさん at 2014年06月27日 10:07
Yさん ~

3度目の正直で「船石」に辿り着くことができました。
地図にも、地元の観光案内にも載っておらず、

いわゆる「登山路」のないところで、
唯一、頼りにしたブログの記事が

正確ではなかった(齟齬があった)ことから
大変な目に遭いました。


「赤米」をはじめ地元の食材を使った
昼食をおいしくいただきました~ (^J^)
Posted by あきさんあきさん at 2014年06月29日 18:52
涼しくなったら平群の谷間をゆっくり散策してこようと思っています。
(コピーさせていただきました)
Posted by Yさん at 2014年07月05日 21:21
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